大腸内視鏡検査って?
大腸内視鏡検査は、肛門から内視鏡を挿入して盲腸までの大腸と小腸の一部を直接観察し、ポリープやがんなどの病変を見つけるために行います。
もし病変が見つかれば良性の病変とがんを区別するため、一部をとって顕微鏡で調べる検査(組織生検)を行います。ポリープ、小さな早期がんなどなら検査と同時に治療(切除手術)することもできます。
●内視鏡検査は患部を直接観察することができ、さまざまな病変(潰瘍・ただれ・ポリープ・炎症・がんなど)を発見できます。
● 平坦な病変でも色素、偏光レンズ(NBIシステム)、拡大レンズなどを使用して早期発見できます。
● 当院では、内視鏡検査の時の痛みや不安がないよう[鎮静剤]を使用することもできます。お気軽にご相談下さい。
モビプレップの飲み方
大腸内視鏡検査のながれ
<検査数日前>
心臓の病気、高血圧、喘息、糖尿病、アレルギー体質、胃の手術を受けた方、透析を受けられている方、血液をサラサラにするお薬(ワーファリン・パナルジンなど)を飲んでいる方は、 問診時にお知らせ下さい。内視鏡検査の時、組織検査やポリープ切除術を行う必要が出た場合に備えて、血液が固まりにくくなる抗凝固剤(下記表)を内服されている方は、主治医の先生とご相談の上中止して頂きます。中止できない場合はその旨を申し出てください。
<検査前日>
大腸検査の準備で大切なのは、前もって腸内の内容物を空にすることです。
前日は事前に受け取って頂いた検査食、もしくは消化の良い食事を取りましょう。
●消化の良い食事例:
<朝食>トースト 卵焼き
<昼食>鶏肉、卵とじうどん、そば
<夕食>おかゆ(柔らかいご飯)、白身魚の煮物、豆腐の味噌汁
夕食後、特に8時以降は水分のみとるようにしてください。
●便秘気味の方は数日前から、医師に相談の上便秘薬を増量したり、数日早めに消化の良い食事に切り替えて頂くこともあります。
●消化が遅く、避けて頂きたい食材は、
脂肪の多い肉や魚、果物や果実ジュース(果肉、種、皮が特に残ります)、海藻類、キノコ類、豆類、ナッツ類
<検査当日>
原則として絶食ですが、脱水を避けるためにも水分は十分とって下さい。
下剤を飲む時間は、ご本人の状態とも合わせて事前にご相談頂きますが、自宅もしくは院内で検査開始3時間以上前から飲んで頂きます。
モビプレップ、ニフレックなど、あらかじめ処方された下剤、約2リットルを1時間以上かけて飲みます。下剤を飲み終えた頃から1時間位の間、下痢便が10回程排便されます。
<検査前準備>
院内で便が透明になったことを確認し、検査用パンツに着替え、ベッドに横になります。お腹の動きを弱める薬を注射して検査開始です。
<検査>
肛門から内視鏡をゆっくり入れていき盲腸まで到達させます。体型や腸の形によっては、多少重苦しく感じることもありますがリラックスして検査に臨みましょう。
<検査終了>
終了後は腸に入った空気を出すことでお腹の張りが楽になります。検査中に異常が見つかった場合は組織を採取しますが、異常がない場合も後日外来で、検査結果の説明となります。
大腸内視鏡ポリープ切除術って?
検査中にポリープが発見され、その切除の必要性を医師が認めた場合には、切除いたします。また必要な場合には、病変部より組織の一部を採取(組織生検)します。
※抗凝固剤(脳梗塞・心臓のくすり、バイアスピリン・パラルジン・ワーファリン・バファリン81など)を服用されている方は、検査前にかかりつけ医師にご相談の上、手術の3日?7日(薬の種類により中止日数が異なりますので、ご相談下さい) 前より薬を中止して下さい。そのような薬を服用している場合は、出血が止まりにくくなる為、ポリープを切除する事ができない場合があります。
●内視鏡的ポリープ切除術は、開腹せずに、比較的安全に内視鏡でポリープを切除する方法ですが、偶発症として全国的な統計上、1.ポリープ切除後の出血0.7%、2.穿孔0.051%(約2000人に1名)等があげられます。万が一、これらの偶発症が生じた場合には、外科的手術を含めた最善の処置を行いますが、初回の検査ではポリープがあってもそのままとし、後日あらためて説明の上、切除することを決定することもあります。
胃内視鏡検査って?
胃内視鏡検査とは、先端に超小型レンズのついた約1メートルの管(スコープ)を使用して、 体内の観察を行うものです。ポリープなどが見つかった場合はその場で細胞を取って、さらに詳しい病理検査を行うことができます。
また、ポリープや初期のがんなどは、内視鏡を使って治療をすることもできます。
ひとむかし前は辛いイメージの強い検査でしたが、技術の進歩により現在の胃カメラはそれほど苦痛を伴わない検査になりました。当院では内視鏡の担当医と最先端の設備と技術により、不安や苦痛を和らげる方法を工夫致しております。ご希望により<経鼻内視鏡><鎮静剤>なども扱っておりますので、お気軽にご相談下さい。
胃内視鏡検査のながれ
<検査前日>
前日夕食は消化のいいものを食べ、午後9時までに済ませて下さい。
心臓の病気、高血圧、喘息、糖尿病、アレルギー体質、胃の手術を受けた方、透析を受けられている方、血液をサラサラにするお薬(ワーファリン・パナルジンなど)を飲んでいる方は、 問診時にお知らせ下さい。
<検査当日>
朝食は抜かして頂きますが、水分は普通におとり下さい。
検査予定時刻の30分ほど前にご来院ください。血圧を測定し、当日の体調をお伺いします。
血圧のお薬を服用している方は、内視鏡検査の3時間前までにお薬を飲んで下さい。
<検査前準備>
胃の中をきれいにするシロップを飲んでベッドで横向けに1回転します。
麻酔のお薬を口に含み、溶かしながら喉の麻酔を行ないます。
検査室に移動し、検査台の上に横になっていただきます。
もう一度喉の麻酔をスプレーで追加します。
経鼻内視鏡をご希望の方は、事前にご確認下さい。
<検査>
喉から観察を始め食道に入っていきます。
このとき、カメラが喉につかえるような感覚がすることがありますが、喉の麻酔を十分していますので少しずつ慣れてきます。
過度に緊張すると体に力が入ってしんどくなりますので、落ち着いて力を抜いて受けてください。
食道→十二指腸→胃の順で観察を行います。
必要なら粘膜の組織を採取し顕微鏡の検査に回します。
通常検査時間は10分くらいですが、病気が見つかれば検査時間は少し長くなります。
<検査終了>
検査終了後は、モニターで画像をお見せしながら検査結果を説明いたします。
眠る麻酔を行なった方は十分休んでいただき(30〜60分程度)、しっかり歩けるのを確認したのち帰宅していただきます。車や自転車の運転はできませんのでご注意ください。
肝臓(脂肪肝、血管腫、肝炎、肝硬変、肝がんなど)、胆嚢(胆石、胆のうポリープなど)、腎臓、膵臓、膀胱、前立腺(前立腺肥大)、さらに子宮などを検査することができます。このような早期の病変をとらえるために、エコー検査をお勧めします。朝食を食べずに空腹であれば受診時にそのまま検査できます。
近年、食生活の欧米化に伴って、生活習慣病(高脂血症、高血圧、糖尿病など)が増加しています。それに伴い動脈硬化が進行すると脳梗塞、心筋梗塞、狭心症、大動脈瘤などの発症頻度が高くなります。
頸動脈エコーにより、動脈硬化の程度を判定し、また頸動脈狭窄を早期発見することにより、動脈硬化性に起因する疾患(脳梗塞、心筋梗塞など)の予防をすることができます。定期的な検査をお勧めします。